エンジンの性能にダイレクトに影響を及ぼす吸気系ユニットの設計を手掛ける。製品の軽量化と振動に対する耐久性を追求し、且つ吸気を低い抵抗でエンジンに送るため、材料力学や流体力学をベースに、トヨタ紡織が蓄積したノウハウで、エンジン性能の向上に貢献。
モノづくりに携わりたいという思いと、自動車関連メーカーの集積する愛知県内の大学出身のため、自動車業界を目指す。その中でも、車の性能を左右する部品に魅力を感じ、トヨタ紡織に入社。
大気汚染で微粒子の舞う地域や、砂が巻きあがる砂漠など、車の走行環境は様々です。エンジンは、空気を取り込み、燃料との混合気の燃焼で動力を生み出すため、こうした大気中の異物は、故障の原因となります。吸気系ユニットには、これらを除去するエアクリーナーが組み込まれていますが、エンジンの性能を最大限に引き上げるためには、できるだけ低い抵抗で吸気を行わなければなりません。しかし、エンジンルーム内は、多種多様な部品が同居する超過密空間であるため、理想的な形状を実現することは非常に困難です。ときには自動車メーカーの技術者と議論し、我々の考えるユニットの妥当性を訴えていくことも必要です。また、さらなる低燃費化のため、製品の小型化・軽量化を進める中、新たな素材の開発が必要になることもあります。そうしたプロジェクトでは、日頃関わることの少ない素材系の専門家との議論を通じて知見が広がり、材料の性能まで考慮した設計ができるようになりました。この軽量化技術は、高効率、低圧損技術と共に当社にとって非常に大きなアピールポイントとなっています。
近々、欧州の拠点へ赴任することが決まっています。私のミッションは、欧州の自動車メーカーに対し、拡販活動を行ううえでの技術的なサポートです。そこでは、吸気系に限らず当社の製品を広く扱う予定ですので、現在は担当領域外の知識を得るために猛勉強しているところです。少しでも多くの製品を採用してもらえるよう、当社の強みをアピールしていきたいですね。
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