下記ミッションを達成すべくチームを牽引する。
・自社開発のデバイスを活用し、世界最高性能のシート設計
・良品廉価な魅力あるシート開発
化学専攻であった父親が自動車メーカーの生産技術エンジニアで、趣味がクルマの整備であったことから、自身もオイル交換を手伝うなど、メカいじりの楽しさを知った。その後、大学で機械工学を専攻し、父の専門であるケミカル要素と、自分の専攻のメカニカル要素を併せ持つシートに魅力を感じて入社。
コンペで受注した欧州自動車メーカーのシートは、当社とそのメーカーとの初めてのシートビジネスだったため、現地オフィスの立ち上げと製品プロジェクトを同時進行しており、当時はとても大変でした。中でも最も苦労したのは、日本とのビジネス感覚の違いです。会社の垣根を越えてプロジェクトを進める日本に対して、欧州では契約が重要視されています。その感覚の違いに、ドイツに赴任したばかりの頃は随分戸惑いました。また、部品ごとにサプライヤーが異なる欧州では、ソーシングや価格の決定権は自動車メーカーが持っています。例えシートを構成する部品のサプライヤーであっても、契約の主体は自動車メーカー。例えシートの完成品を任されたのが当社であっても、各サプライヤーに認めてもらえない期間が続きました。その状況下でプロジェクトを推進するのは困難を極めましたが、それでもシートのプロとして、我々の技術力を信じ、論理的に本質を議論するにつれ、「こいつわかっているな」と思ってもらえたようで、徐々に心を開いてくれ、仕事仲間として認められるようになりました。また、私がドイツに赴任していた5年半で、海外のシビアなコスト感覚を肌で感じることができました。これは、日本にいては気付かなかった視点でした。苦労も多かったプロジェクトですが、取引先の拡大という形で会社に貢献できましたし、私にとってもグローバルスタンダードを身に付けられた、価値ある挑戦でした。
日本と海外では、仕事の進め方や考え方が大きく異なっていることを強く実感しました。世界で戦い、勝ち抜いていく上で、これまでの慣習や考え方を見つめ直すことが必要だと感じています。また、欧州ではとても合理的な思考で仕事が進められており、機械に任せられることは積極的に自動化・IT化を図るなど、日々業務を効率化しています。欧州の良い風習を大いに見習い、自分たちの業務の効率化・合理化も進めていきたいと思っています。
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